フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリが夢の共演

ウディ・アレン大先生の作品です。私はこの作品の映画だからできることを詰め込んだような世界観が大好きで、毎年何回も見たくなります。DVDを買ってよかったと思う作品の1つです。

あらすじは、以下の通りです。

ハリウッドの脚本家として活躍するアメリカ人のギルは、婚約者とその家族とともに大好きなパリに滞在しています。ある夜ギルがパリの街を散歩していると、0時を告げる不思議な鐘が聞こえてきます。

その音に導かれて迷い込んでいった先は、なんと華やかな芸術が数多く生まれた1920年代のパリ！過去の世界を舞台に、ギルは有名な芸術家や文化人たちとの出会い、そして別れを経験します。ギルは彼らとの交流を通して、本当に自分が手に入れたい人生とは何かを見つめ直していきます。

外国の芸術、小説が好きな人ならば、絶対に楽しめる映画です。主人公ギルと一緒に大興奮できること間違いなし。フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリなどなどが夢の共演を果たします。しかも、演じている俳優陣が、なんだかみんな似ているんですよね。実際本当にこんな感じの人だったのかもな〜と想像しながら、楽しめます。

ちなみに、フィッツジェラルドはトム・ヒドルストンが演じてます。今や「マイティソー」のロキでおなじみですが。ヘミングウェイはイケメンです。ダリはあの個性派俳優が演じていますが、似てます。サイ。

人のものがよく見えるのは、みんな一緒

この映画を見ると、「隣の芝は青く見える、でも実は良いとこしか見てないからかも」ということに気づけます。

主人公ギルは、自分が生きる現代に辟易し、過去の時代に憧れています。フィッツジェラルドやヘミングウェイが生きていた時代に生まれたかったと。

しかし、フィッツジェラルドの時代に生きている人は、実際会ってみるとさらに昔に憧れています。モネなどの時代が生まれたかったと。そして、モネの時代の人はそのまた昔に憧れています。

人は、現実の自分に自信がなかったり、何か不足感を感じていると、誰か違う状況の人を羨ましく感じます。

でもそれって、結局その人の良いところしか見てないから羨ましく感じるんですよね。自分が羨ましく感じている人だって、同じように辛いことがたくさんあって、きっと他の誰かを羨ましいと思っているんです。

主人公ギルも最後にそれに気付きます。

今の自分に満足できていない人、誰かを羨ましいなと感じている人は、この映画を観て、ギルとともにタイムトリップしてみると、自分の良さを再発見することができるかもしれません。私もちょくちょくタイムトリップに連れて行っていただいています。ありがとう。

ウディ・アレンが苦手な人でも楽しめる（はず）

ウディ・アレンの映画は苦手な人も多いですよね。

私はのんびりしたいときにウディ・アレン作品をぼーっと見るの好きなんですが、なんせテンポがゆっくりな人間ドラマやラブストーリーが多いんで、「寝ちゃう！退屈！」という友人も数多くいます。

でも、「ミッドナイト・イン・パリ」は、そんなウディ・アレンが苦手な人でも楽しめる作品だと思います。タイムトリップなんてかなりファンタジーだし、エンターテイメント要素が各所に散りばめられています。

この作品は、2012年のアカデミー賞脚本賞を受賞しています。ウディ・アレン作品にチャレンジしてみたい方はここからスタートでもいいかもしれません。

見た後は、パリに行きたくなる！旅行したくなる！

旅行に行けないときは、しばしギルとともにタイムスリップを楽しむべしです。フランス人よろしく、ワイン片手に楽しみたい映画です。

あっでもワインのうんちくはほどほどにですね。

ミッドナイト・イン・パリ(2011年／スペイン・アメリカ)
監督：ウディ・アレン
出演：キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ、マリオン・コティヤール、レイチェル・マクアダムズ、マイケル・シーン、オーウェン・ウィルソン、トム・ヒドルストン他