「すべてはつながっている」謎が謎を呼ぶ展開に中毒性あり

Netflixの海外ドラマをあさっていく中で、最近ヒットしたのが「私立探偵ダーク・ジェントリー」です。

海外ドラマはあまり見ないのですが、最近Netflixを契約したことにより少しずつ手を出し始めました。Netflixは時間さえあれば引きこもっていろいろ見てしまいますね。ありゃいかん。

 

Dirk Gently’s Holistic Detective Agency | Official Trailer [HD] | Netflix

「私立探偵ダーク・ジェントリー」は、現在Netflixにてシーズン1が配信されています。全8話で構成されるSFミステリー(ジャンルはおそらくこれ)。

海外ドラマって長くてずっと見続けるのが辛くなるときがあります。私は忍耐力がないので、「もうこの辺でいいかな〜」とやめてしまうこと多々あり。

だがしかし、このドラマはやめられないとまらない!一気に最後まで見てしまいました。

というのも、謎だらけだからです。

ストーリーの大筋は、大富豪殺人事件が発生し、私立探偵ダーク・ジェントリーが解決に乗り出すといういたってオーソドックスなものです。しかし、それが一筋縄ではいかない。

第1話を見終わったところで、頭に「????」が飛びまくります

血まみれ殺人事件の凶器は不明だし(人は真っ二つで、部屋の屋根までえぐられてる)、殺された大富豪の娘は誘拐中だし、事件現場周辺で謎の「犬」が出没するし、ダーク・ジェントリーはなぜか見ず知らずのトッドを相棒に指名するし、そのトッドは殺人現場で自分にそっくりの人物に遭遇するし、「ウォーキングデッド」に出てきそうな殺し屋はなぜかダーク・ジェントリーの名を叫びながら人殺すし、不気味なスキンヘッド集団は「猫」を捜してるし…

しかし、謎だらけでもダーク・ジェントリーが言うように「すべてがつながっている」のです。これらの謎すべてが伏線です。

第1話では全く解決しません。謎が解決するまで見続けてしまうということで、気づいたら最終話です。全8話あっという間。ダーク・ジェントリーとトッドのなよなよ感にじれったさはありながらも、ちりばめられたピースがすべてつながり、謎が解けていく展開は快感です。

探偵、ベルボーイ、ボディガード、警察、殺し屋、秘密組織…登場人物がみんな変

「すべてはつながっている」が口癖の全体論的私立探偵ダーク・ジェントリーをサミュエル・バーネット、なすすべなく厄介な事件に巻き込まれいつの間にか探偵助手にされるトッドをイライジャ・ウッドが演じています。イライジャ・ウッドは、巻き込まれる役がまたよく似合う。

サミュエル・バーネットのなよっとしたウザキャラもお見事。見ているとトッドのイライラする気持ちがよくわかり、一緒にイライラします。

この二人以外にも魅力的なキャラクターはたくさん登場します。警察、殺し屋、スキンヘッド集団、ボディーガード、ロックな4人組(なぜか名前には3がつく)、秘密組織。

全員キャラが濃い。そして、ダーク含め革ジャン率が高い。

普通の人がいないのがこの作品の最大の特徴です。最初はキャラの濃さにすぐお腹いっぱいなるかもしれませんが、見ていれば慣れるのでご安心を。

濃いキャラクターたちの中でも私がツボだったのは、大富豪の娘とスキンヘッド集団です。どちらも人間離れした表情芸で、夜うなされそうになります。

ダーク・ジェントリーと愉快な仲間たちの活躍に今後も期待

「私立探偵ダーク・ジェントリー」の原作は、1987年に出版されたダグラス・アダムズの小説「Dirk Gentry’s Holistic Detective Agency」です。この小説が現代を舞台にアレンジされ、ドラマ化されました。

ダグラス・アダムズは、「銀河ヒッチハイク・ガイド」の作者としても知られています。「銀河ヒッチハイク・ガイド」のようなはちゃめちゃドタバタ感が好きなら、このドラマの突き抜けた世界観も必ず楽しめるはずです。反対に現実感のなさが苦手な人は、好きになれないかもしれません。おそらくダーク・ジェントリーの勢いに置いてかれます。

「私立探偵ダークジェントリー」は、シーズン2の制作も決定しているそうです。シーズン2でも「すべてはつながっている」ストーリーが展開されるのか期待。

全8話で一応事件は解決するので(解決しない謎も残ります)、「海外ドラマは長くて苦手」という人にもおすすめです。ぜひトッドと一緒にダーク・ジェントリーのミステリーワールドに巻き込まれてみてください。

私立探偵ダーク・ジェントリー(2016年/アメリカ)
出演:サミュエル・バーネット、イライジャ・ウッド、ハンナ・マークス、フィオナ・ドゥーリフ他