伊藤京子 とは

伊藤京子は、クラシック音楽のピアニストである。
また、音楽祭の総合プロデューサーとしても知られ、現在ではアルゲリッチ芸術振興財団副理事長を務めている。福岡県北九州市出身であり、東京芸術大学附属高等学校から東京芸術大学に入学し、その後フランクフルト音楽大学に留学している。若手音楽家の登竜門である日本音楽コンクールでは、ピアノ部門3位入賞を果たすなど、確かな腕前は音楽関係者からも高い評価を得ている。

音楽祭の総合プロデューサーへの軌跡は、ドイツ留学中に、天才ピアニストのマルタ・アルゲリッチと出会った事からはじまり、2人で日本でのクラシック音楽のコンサート公演を企画し、成功を納めている。特に、1998年からは「別府アルゲリッチ音楽祭」の総合プロデューサーを務め、2017年には小澤征爾＆水戸室内管弦楽団とアルゲリッチの共演といった豪華タッグを実現させている事でも知られている。
なお、上述の「別府アルゲリッチ音楽祭」は、プレコンサートを含む約20年間を通して、国内外からおよそ16万人の聴衆が訪れている異例の地方開催のイベントとなっている。また、同音学祭では、アルゲリッチとともに、子どもたちの「心を育む」ことをコンセプトに無料のコンサート(ピノキオコンサート)を企画しており、誰もが楽しめる企画が用意されている。クラシック音楽を通じた子どもたちの育成や社会的活動が評価され、2016年に第3回JASRAC音楽文化賞を受賞している。