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デヴィッド・ボウイが遺したもの

現在、回顧展をやっているということで、雑誌などでデヴィッド・ボウイの特集が組まれています。いつ見ても彼のビジュアルは強烈です。私はリアルタイムに1970年代のグラムロック時代は知らないのですが、デヴィッド・ボウイの世界観は惹きつけられます。私はミュージシャンでもないし、アーティストとは程遠いのですが、そのオリジナリティ、新しいことにチャレンジしていく姿勢にはとても憧れ尊敬しています。

デヴィッド・ボウイは、音楽性やファッションから、ライブパフォーマンス、ミュージックビデオ、映画に至るまであらゆるところで存在感を放っており、どれもセンスに溢れています。中でも私は特にデヴィッド・ボウイのジャケット写真が好きです。デヴィッド・ボウイ自らアイデアを出してデザインしていたというジャケット写真の数々は、もはや彼の音楽の一部であり、アートとなっています。

デヴィッド・ボウイのジャケット写真は、彼の美学が貫かれているからこそ斬新に感じるのだと思います。見ていて飽きず、時が経っても色褪せないというのは素晴らしいです。原色を組み合わせた色使いなど、何かをデザインしたり、インテリアを考えたりする際にも参考になるのではないでしょうか。

センスにあやかりたいジャケット写真10選

今回は、私個人的な趣向で恐縮ですが、デヴィッド・ボウイのセンス溢れるジャケット写真を集めてみました。見ているだけで、自分の感性まで研ぎ澄まされるような(きっと気のせいですが)ものばかりです。

1.ハンキー・ドリー(1971)


ハンキー・ドリー

デヴィッド・ボウイ初期の代表作です。この中性的な美しさ!写真に絵画的な加工がしてあることでさらに美しさが際立っている印象です。女性でも見とれてしまいます。

2.ジギー・スターダスト(1972)


ジギー・スターダスト

もはや名盤ですね。このジャケット写真は、ロンドン中心部のメイン・ストリートRegent Streetから少し脇に入ったHedden Streetという細い道で撮影されたそうです。ファンなら一度は行ってみたい!

3.アラジン・セイン(1973)


アラジン・セイン

ロック史に残る名メイキャップです。このカラフルな稲妻は、今見ても全く古くありません。レディーガガがタトゥーとして入れたくなるのもわかります。

4.ピンナップス(1973)


ピンナップス

1970年代人気を博したモデル、ツィッギーと写っています。肌の色とメイク、そして背景の青が鮮やかです。女性でも男性でも地球人でもない感じがまた素敵です。

5.ダイアモンドの犬(1974)


ダイアモンドの犬

このジャケット写真は初めて見たときは強烈でした。しかし、今でも惹きつけられるジャケットの1つです。このアルバムは、ジョージ・オーウェルの小説「1984」の世界観を受け継いでいるそうです。この独特のイラストはディストピアの影響を受けているんですね。

6.ヒーローズ(1977)


ヒーローズ

この奇妙なポーズ!とても印象に残ります。エーリッヒ・ヘッケルの肖像画から着想を得たと言われているそうです。写真を撮るときに真似したくなるのは私だけでしょうか。

7.レッツ・ダンス(1983)


レッツ・ダンス

タイトル曲を始めヒット曲を連発したアルバムです。このジャケット写真は「ボウイ」の文字とこの写真のミスマッチ感が好きです。個性的な要素の組み合わせですが、デヴィッド・ボウイというつなぎで統一感が出せてしまう凄さを感じます。

8.アースリング(1997)


アースリング

このジャケット写真のポイントは何と言ってもユニオン・ジャックをあしらったコートでしょう。世界的なファッションデザイナー、アレキサンダー・マックイーンのデザインです。この原色を多用した色使いはやはり素敵です。

9.ヒーザン(2002)


ヒーザン

厳かな写真と逆さまの文字。「異教徒」と名付けられたアルバムということもあり、宗教的な雰囲気を感じます。この目の白さは忘れられません。

10.★(2016)


★(ブラックスター)

惜しまれつつも最後のアルバムとなりました。ジャケット写真は「シンプルイズベスト」で、彼の音楽人生を全て表しているような「スター」。彼の人生そのものが一連のアート作品であったかのような印象を受けます。

インプットとアウトプットの素晴らしさ

ジャケット写真を並べてみると、デヴィッド・ボウイのインプットとアウトプットの技術の素晴らしさを感じます。小説やアートをインプットして、独自性の高い自分の作品をアウトプットしていく。常にいろいろなところに興味を持ち、学ぶ姿勢を忘れない。アーティストでなくとも、見習いたいです。もうデヴィッド・ボウイの新しい「アート」を見ることができないのは寂しい限りですが、彼の想像した作品はこれからも多くの人に愛されていくのでしょう。

最近は、音楽もネット配信の時代ですから、ジャケ買いはあまりないのかもしれません。ジャケット写真は以前よりあまり注目されなくなったのでしょうか。しかし、ジャケット写真も作品の一部です。アーティストの世界観を感じられ、見ているだけで楽しくなります。デヴィッド・ボウイのジャケット写真はそんな気持ちを思い起こさせてくれました。